

2026年7月17日
笑顔を織りなす、人と人とのつながり
~あやとりとブローチが結んだ笑顔の輪~
講師:
昌和染工(株) 金野 美子 氏
中原ニット CMO(専務) 中原 誌公 氏

梅雨明けの知らせはまだ届いていませんが、真夏を思わせる強い日差しの中、当日のお出かけサロンには19名の皆さんにご参加いただきました。
今回の講師は、地元・奥町で活躍されるお二人。
昌和染工の金野さんと、中原ニットの中原さんです。
ともに尾州の繊維産業を支えるものづくりの第一線で活躍されながら、新しい時代への挑戦を続けておられます。
まず、中原さんは三代目として家業を継ぎ、アパレル業界へ参入。
SNSでの情報発信や地域イベントの開催、小学校での出張授業など、尾州の魅力を次の世代へ伝える活動にも力を注いでおられます。
「尾州から日本を、そして世界を笑顔に」というミッションには、地域全体を元気にしたいという熱い思いが込められていました。
競合他社とも積極的に手を取り合い、「勇気ある挑戦」を行動指針に掲げる姿勢からは、失敗を恐れず前に進む力強さが伝わってきました。
一方、昌和染工の金野さんは、伝統ある「かすり染め」を受け継ぐ染色職人。
半世紀以上続く工場を守りながら、尾州の技術を未来へつないでおられます。
以前、工場の一部がもらい火事で被害を受けるという大きな試練に見舞われたそうですが、その出来事を前向きに受け止め、
新たな一歩を踏み出されたとのこと。その落ち着いた語り口の奥には、「どんな逆風にも負けない」という静かな覚悟を感じました。
お二人に共通していたのは、「小さな会社だからこそできることがある」という考え方でした。
大量生産では大企業にかなわなくても、小回りの利く発想や、お客様との距離の近さ、そして地域とのつながりを強みに変えていく。
その姿勢は、参加者の皆さんも大きく共感されていました。
講演の後は、布を使ったゾウのブローチづくりに挑戦。それぞれ個性あふれる作品が完成し、「かわいいね」「その色合い、いいね」と自然に会話も弾みました。
完成したブローチを早速胸元につける方も多く、会場は笑顔でいっぱいになりました。
そして、この日一番の盛り上がりを見せたのが、なんと「あやとり」。
一人あやとりでは、「四段ばしご」や「ほうき」など難しい技を披露する方も現れました。
さらに、男性の参加者から思いもよらない名人級の技が飛び出すと、会場は大歓声。
「そんな特技があったの!」と、皆さん驚きと拍手に包まれました。童心に帰って笑い合う時間は、人をつなぐ力があることを改めて感じました。
私自身、かつて毛織物産業に携わっていました。
尾州は織る人、染める人、仕上げる人、運ぶ人など、多くの職人の技術によって支えられてきた日本有数の繊維産地です。
その歴史を知っているからこそ、厳しい時代の中でも挑戦を続けるお二人の姿は、とても頼もしく映りました。
時代は変わっても、ものづくりの心は変わりません。コツコツと積み重ねた努力は、いつか大きな力になります。
大量生産・大量消費とは違う、小さいからこそ生み出せる価値があります。尾州には、そんな「小粒でもキラリと光る」企業がたくさんあります。
これからも、この地域のものづくりをみんなで応援していきたいものです。頑張れ、尾州!


